くさかはる@五十音のブログ

ここでは創作活動の進捗状況や日記などを綴っています。

映画『ラーゲリより愛をこめて』

今日は、映画『ラーゲリより愛をこめて』を鑑賞しました。

 

前情報はアマプラの簡単な説明文のみ。

はじめに「実話をもとにした映画」とことわりがきがあったので、そういった映画が好きな私は嬉々として飛びつきました。

 

冒頭の空襲のシーンが安っぽい演出だったので、はずれかなと思い、なかばがっかりしながら鑑賞を続けました。

しかし、背景が収容所に変わると、雪の中の過酷な環境がリアルに浮かび上がってきました。

皆が希望を失っていくなか、ひとり希望を失わない主人公。

 

 

(以下、ネタバレあり)

 

 

 

死体を穴に投げ入れるシーンで、死体が硬直していてリアルでした。

それはさておき、死者を悼む主人公・山本ほか。

悲惨な状況にあっても、死者を悼むということは共通しているんですよね。

 

とある収容所で、ダモイ(帰国)の知らせを受ける山本たち。

列車は一路東へ。

しかし途中で降ろされ、別の収容所へ入れられます。

この時のがっかり感は、半端なかったと思います。

そりゃないよ!

と、映画を見ながら思いました。

でも映画の残り時間を考えるとこの先も長いこと苦境のただなかにあるのは明白。

胃をきりきりさせながら後半を鑑賞しました。

 

山本が病に倒れて、収容所の皆がハンガーストライキをして山本を大きな病院で診てもらえるようにしたというシーンがありましたが、あれ、史実なんでしょうか。

映画を見ていて唯一じーんと目が潤んだシーンでした。

その後、終戦を迎え、遺書を暗記した復員兵たちが続々と山本家を訪れます。

映画は、おじいさんになった長男が、孫の結婚式でスピーチをしているシーンで終わります。

 

ひとつ、収容所にいるのにシャツが真っ白だった点に違和感を覚えました。

まぁストーリーがよかったのでどうでもいいのですが。

 

作中に出てきたクロという犬の存在も、史実かどうか気になります。

どこまでが史実なのでしょうか。

気になります。

小説も出ているようなので、いつか読んでみたいと思います。

 

それでは今回はこの辺で。

皆さまも良きシネマライフを。

ではまた。

 

 

 

小説『常世の君の物語』第十話を更新しました!

小説『常世の君の物語』第十話を、以下のサイトで更新したのでお知らせいたします。

 

内容はいずれのサイトも同じです。

一話完結型で読みやすくなっております。

ぜひお立ち寄りください!

 

 

 

映画『ダンケルク』

映画『ダンケルク』を鑑賞しました。

 

簡単なCMだけちらっと見て、あとは前情報ほとんどなしで観ました。

 

冒頭から、海岸線におびただしい数の英仏兵が行き場をなくし避難しているさまが映し出されます。

 

彼らは、第二次世界大戦時に、ドイツ軍から追い立てられた英仏兵たち。

場所はフランスのダンケルク

いまや30万を超える兵が、ダンケルクの浜辺で救援を待っていました。

 

 

(以下、ネタバレです)

 

 

 

主人公は、そんなダンケルクでなんとか生き延びようとする一人のイギリス兵です。

彼は何度も救助用の船に乗り込みますが、これらの船はことごとく敵機に鎮められます。

そのたびに命からがら逃げる主人公。

ちなみに劇中では、台詞が極端に少なく、主人公の切迫感などがよりリアルに伝わってきます。

時間は、ダンケルクの浜から海へ伸びた桟橋上と、彼らを救助すべく船を出した船乗り親子と、彼らを空から援護すべくイギリスを飛び立った空軍パイロットの3つの軸で物語が進みます。

この3つの時間軸が重なるラストで、主人公たちは無事、船乗り親子の船に乗ることが出来、イギリスへ帰ることができます。

どこかの局地戦で勝った、負けたという物語ではなく、最初から最後まで一貫して、主人公の大逃走劇を描く物語です。

 

見終わった後に映画のレビューを見ると、クリストファー・ノーラン監督の作品ということです。

流行にうとい私でもどこかで聞いたことのある名前です。

調べてみると、『インセプション』や『プレステージ』を手掛けた監督でした。

この二つの作品は見たことありました。

二つとも、とても面白い作品でした。

クリストファー・ノーラン監督自身は、イギリスとアメリカに国籍を持っているみたいですね。

今回のような作品が生み出されるのも納得です。

今回の作品は、主人公がイギリス兵なだけに、イギリスの方が鑑賞すると、また独特な味わいがあるのでしょうね。

戦勝国ならではな味わい方も、あるのやもしれません。

日本に、敗戦国ならではな日本の戦争映画の楽しみ方があるように。

映画で先の大戦を楽しめるようになって長いこと経ちますが、願はくはそのような日々がずっと続きますように。

そんなことを思いました。

戦争映画を見ると、実話を元にした映画であれば猶更ですが、当時に思いを馳せると同時に、漠然とそんなことを思います。

 

それでは、今回はこの辺で。

みなさまも、よきシネマライフを!

ではまた!

 

 

 

映画『岳』を鑑賞

映画『岳』を鑑賞しました。

 

小栗旬長澤まさみのW主演です。

 

舞台は冬の日本アルプス

長野県警・山岳救助隊に久美(長澤まさみ)が入隊するところから、物語は始まります。

三歩(小栗旬)は山岳救助隊を援助するボランティアという立ち位置です。

はじめは感情が先走って任務そっちのけになっていた久美も、救助の件数をこなし、また三歩に感化されながら、次第に一人前になっていきます。

 

 

(以下、ネタバレ)

 

 

ラストは被救助者を背負いながら絶命したかに見えた久美だったが、三歩の必死の心臓マッサージで息を吹き返します。

まぁ、ここで生き返らなかったら物語のラストにならないものね、と予定調和な感じで。

 

でも、久美が被救助者を背負ったまま絶命しているかのように映ったシーンは、BGMがピタリとやんで、三歩の目が見開かれて、こちらまで息を飲んでしまいました。

 

ラストのラストは、小栗旬と、映画冒頭で救助した被救助者が再び登山の途中で出会って一緒に空に拳を突き上げるといったシーンが印象的でした。

 

映画のレビューを見ると、子役の使い方などが予定調和であったなど厳しい意見も見受けられましたが、私は寒そうなロケに耐えた俳優陣に一票。

ともすれば恋愛でごまかされがちなヒューマンドラマですが、今回はそんなこともなく、すっきり終わって気持ちよく見れました。

 

しかし、考えてみると、恋愛シーンの挿入方法って、難しいですよね。

恋愛ドラマなら、いかに恋愛を工夫してドラマにするかで悩みますし、恋愛ドラマでなければ、いかにおまけじゃない感じで挿入するかに悩みます。

私も小説を書くので分かるのですが、恋愛を入れようとすると、途端にドラマが幼稚に見えてしまうんですよね。

あ、逃げたな、みたいに。

まぁ恋愛は老若男女が体験するとされているものなので、誰でも感情移入しやすいからドラマには挿入しやすいんですが。

 

さてさて、話しが横道にそれましたが、映画『岳』。

映像が美しく、迫力満点でした。

あくまで、邦画の中では、という断り書きがつきますが。

 

それでは今回はこの辺で。

皆様も、よき映画ライフを。

ではまた。

 

 

 

小説『常世の君の物語No.10美映』を更新しました。

小説『常世の君の物語No.10美映』第二章を、以下のサイトにて公開したのでお知らせいたします。

 

一話完結型なので大変読みやすくなっております。

ぜひお立ち寄りください。

 

 

 

 

小説『同士少女よ敵を撃て』読了

年末に、小説『同士少女よ敵を撃て』を読了しました。

 

舞台は、第二次世界大戦真っ最中のロシアのとある村。

母と猟師をしている娘のセラフィマが主人公です。

セラフィマはとある衝撃的な事件をきっかけに、戦場でスナイパーとなる道を選びます。

この導入部分はタイトルを見た時になんとなく予想はついたのですが、その後の展開は予想の上をいくものでした。

タイトルに「少女」と入っているものだから、結構キャッキャウフフとお花の飛んでいるような内容を予想していたのに、戦場でスナイパーとなったセラフィマを待ち受けているのは過酷な運命だったという、しかもそこに甘さはほとんど見られないという、超ハードボイルドな小説でした。

戦場でのラストはまさかの展開でした。

ここでも私はありきたりなハッピーエンドを予想していたのですが、そうは問屋が卸しませんでした。

しかし気持ちのいい裏切られ方で、これは文庫本も出たことですし、手元に置いておきたい一冊となりました。

 

少女が主人公のハードボイルド戦争小説を読みたくなったら、ぜひこちらの一冊をお読みください。

 

それでは今回はこの辺で。

みなさまも、よき読書ライフを。

ではまた!

 

 

『常世の君の物語』第十話、始動――。

小説『常世の君の物語』第十話の、第一章を以下の三つのサイトにて公開しました。

内容はいずれも同じです。

 

鎌倉時代末期、金貸しの家に生まれた娘・美映の物語です。

 

第九話までのお話も、一話完結型なので大変読みやすくなっております。

ぜひお気軽にお立ち寄りください!